注文住宅の間取りを決める時のポイント

注文住宅は間取りの自由度が高いというメリットがありますが、住宅の間取りは暮らしやすさに直結します。そのため、注文住宅を建てる際は間取りを慎重に決める必要があり、まず意識すべきなのが家事動線です。料理・掃除・洗濯といった家事の効率は間取りに大きく影響を受けます。可能な限り無駄な移動が発生しないように工夫することが大切です。例えば、キッチンとダイニングが離れていると配膳や食事後の片付けに手間がかかりますし、1階に洗濯機を設置して2階のベランダに干すような仕様にすると、洗濯の度に階段の上り下りが負担に感じる恐れがあります。このように、毎日の家事をどのように行うのかを具体的にイメージした上で間取りを考えることが大切です。一般的な家庭ではキッチンが生活の中心となるケースが多く、基本的にはキッチンを中心に考えていくことをおすすめします。

生活音や外部の騒音を考慮するのもポイントのひとつです。例えば、2階建てや3階建ての住宅では、上階の足音が気になる恐れがあります。くわえて、寝室とトイレを近くに設置すると、夜中に家族がトイレを使用した際に排水音が気になる場合もあり、注意が必要です。また、夜間でも交通量が多い道路や線路がある場合は、寝室を道路や線路と離して配置するといった工夫も必要になります。なお、音の問題を間取りで解決するのが難しい場合は、吸音性が高い内装材の使用も検討しましょう。

注文住宅の間取りを考える際は、日当たりや風通しにも注意を払う必要があります。日当たりは住宅の住み心地を左右する要素のひとつであり、冷暖房効率にも影響を与える要素です。日当たりが良い部屋は、夏場に暑くなりやすいため冷房代が高くなりますが、逆に冬場は暖かいので暖房費を抑えることができます。なお、日当たりは方角に左右されますが、方角だけでなく周囲の建物などの影響も受けるため、住宅会社にアドバイスを求めながら、慎重に部屋の向きや窓の位置を決定することが大切です。また、風通しも暮らしやすさに影響を与えます。風向きなどを考慮しながら窓の位置を決定し、風の通り道を確保しましょう。

さらに、注文住宅の間取りで失敗しやすいポイントのひとつに、コンセントの配置があります。コンセントの数が使用したい家電よりも少なかったり、距離が離れていたり、家具を設置したらコンセントが隠れてしまったりする失敗はよくあるので、家電や家具を設置する位置を考慮しながら間取りを考えましょう。