注文住宅と建て売り住宅の違いとは

2台分の駐車場がある新築の一軒家

マイホーム計画をスタートさせた際に、注文住宅と建て売り住宅のどちらを選択すべきか迷うという方は少なくありません。これらは新築一戸建て住宅という点では共通していますが、異なる部分も数多くあります。それぞれの特徴を十分に把握した上で最適と思われる方を選択することが大切です。

注文住宅と建て売り住宅の違いの中で最も分かりやすい違いは価格で、基本的には建て売り住宅の方が費用を抑えることができます。建て売り住宅は、基本的に同じ規格の建物を同時に複数建築していくので、スケールメリットによりコストダウンを実現可能です。そのため、予算に限りがあるという場合は建て売り住宅をおすすめします。なお、近年はローコスト住宅と呼ばれる1,000万円台で建てられる注文住宅もありますが、注文住宅で費用を抑えようとすると間取りに制限が出たり、設備のグレードが下がったりして希望の住宅とはならない可能性があるので注意が必要です。

入居までにかかる期間にも大きな違いがあります。注文住宅を建てる場合のプロセスは、予算検討および情報収集・土地探し・住宅会社選び・見積もり依頼・住宅会社決定・住宅ローン契約・着工・完成・引き渡しという流れで進んでいきますが、予算検討から引き渡しまでに8~15か月程度かかるのが一般的です。これに対し、建て売り住宅を購入する場合は、予算検討および情報収集・物件探し・内覧・購入・引き渡しという流れで進んでいきます。注文住宅よりも工程が少ないため、計画スタートから2?8か月程度で引き渡しまで完了します。

また、注文住宅の場合、引き渡しまでに多くの工程が必要となるため、時間だけでなく手間もかかることを理解しておきましょう。注文住宅はゼロから家を設計して作るオーダーメイドの住宅なので、世界に一つだけのマイホームが手に入るというメリットがあります。しかし、土地を探したり何度も打ち合わせをしたりする必要があるとともに、理想のマイホームを実現するためには自分でも建築に関する基本的な知識を身につけなければなりません。一方で、建て売り住宅は完成済み、もしくは完成予定の住宅を購入するだけなので、手間を抑えることが可能です。ただし、建て売り住宅の場合は間取りや設備などのプランが変更できないので、自分たちの希望に合致した住宅が中々見つからない恐れがあります。

このように、注文住宅と建て売り住宅にはさまざまな違いがありますが、どちらが適しているのかは個々の状況によって変わってきます。したがって、自分たちが何を最も重視するのかを基準にして、どちらが最適なのかを判断しましょう。