中古物件を購入する時の注意点

中古物件は新築物件よりも安価に購入できるという点がメリットです。一方で、購入する際はさまざまな点に注意を払う必要があります。

まず挙げられる注意点は、中古物件は重大な欠陥を抱えている可能性があるということです。特に気を付けたいのがシロアリ被害で、柱や梁などの建物を支える部分が痛んでいると倒壊のリスクが高まります。また、シロアリによる被害を受けた住宅を補修する場合、数百万円もの費用がかかる可能性が非常に高いです。床がたわんでいる、天井に雨漏りの跡がある、他にも水回りにカビが生えている場合、シロアリが発生しているケースも予想されます。念のため、、内覧時にこれらのポイントをチェックしておきましょう。

また、中古物件は耐震性に問題を抱えているケースも少なくありません。特に、1981年以前に建てられた建物は旧耐震基準に基づいて設計されています。旧耐震基準では、震度6以上の地震を想定しておらず、震度6以上の地震が発生すると倒壊する危険が高いです。中古物件を購入する際は築年数に注目し、旧耐震基準で建てられた物件でないか必ず確認しておきましょう。

さらに、中古物件の中には再建築不可物件も存在します。再建築不可物件とは建築基準法により、解体して新たな建物を建築することが認められていない物件という意味です。再建築不可物件は安価に購入できますが、建て替えや増改築ができません。他にも、銀行系の住宅ローンを利用できないなどのデメリットがあるので、できれば避けた方が無難です。再建築不可物件かどうかは、その土地を管轄する法務局で登記事項証明書・公図・建物図面・地積測量といった4種類の書類を取得した上で、市町村役場の建築関係の部署に行けば確認することができます。

住宅が抱えている欠陥は素人では判断ができないケースが多いです。中古物件を購入する際は、プロにホームインスペクション(住宅診断)を依頼することをおすすめします。ホームインスペクションとは、建築士などの専門家が第三者の立場から住宅の欠陥や劣化の有無をチェックし、補修などのアドバイスをしてくれるサービスのことです。5?10万円ほどの費用がかかりますが、重大な欠陥を抱える物件を購入するリスクを軽減することができます。

また、不動産会社に依頼すればホームインスペクションの専門家を斡旋してくれるサービスや、不動産会社によっては無料で実施してくれるケースもあります。しかし、不動産会社を経由して依頼すると、意図的に売主に有利な結果を出される恐れがあるため、買主が不動産会社を経由せずに依頼するのがおすすめです。